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~私達は巡り逢いで生きている~

こんにちは、そらいろです。1冊読み終わりましたので、感想を綴りたいと思います。今回は瀬尾まいこさん著「そして、バトンは渡された」です。
あらすじ
幼い頃に母親を亡くし、
父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。
その後も大人の都合に振り回され、
高校生の今は二十歳しか離れていない”父”と暮らす。
血の繋がらない親の間をリレーされながらも
出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つときー。
大絶賛の本屋大賞受賞作。
—本の裏表紙より抜粋—
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そらいろが綴る読書感想文
主人公の優子ちゃんは、幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、
その後、継母と暮らしたり、父親が2回替わり…と、
変わった環境で育ってきました。
特異な環境ではあるものの、
それぞれの親からそれぞれの形の愛情を注がれてきました。
でも、どこか一線を引きながら過ごしてきた優子ちゃん。
本当の親ではない、本当の家族ではない、その関係が一線だったと思います。
そんな時、高校の担任教師、向井先生に悩みを話すことになり・・・
それを聞いた、向井先生の言葉。
「一緒に住んでいる相手を気遣い合うのは当然のことだし、
それは遠慮しているからだけじゃなく、お互いに大事にしあっているからでしょう。」「家族だって、友達と同じように、時々ぶつかったり自分の思いを漏らしては
ぎくしゃくして、作られていくんじゃないの?」
—瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」より抜粋—
この後、思い悩んでいた父親の森宮さんとの関係が一線を超えたような気がします。
私は読了後も向井先生のこの言葉が印象に残りました。
私は家族であっても、自分が嫌だなぁ、という思いを咄嗟に言葉として出せなくて
いつも自分の内へ溜め込んでしまいます。
そんな自分の性格に悩むことが多いんです。
少しずつでも自分で消化して、思いを家族に話したいです。
そこからが本当の「家族」なんだな、って素直に向井先生の言葉を受け取りました。
縦の糸はあなた 横の糸はわたし 逢うべき糸に
出逢えることを 人は仕合わせと呼びます
—瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」より抜粋—
森宮さんの優しい深い歌声の中島みゆきの「糸」を聞きながら
優子ちゃんが思った言葉。
会うべき人に出会えるのが幸せなのは、夫婦や恋人だけじゃない。
この曲を聞くと、それがよくわかる。
—瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」より抜粋—
優子ちゃんがこの時、思い巡らした人たちは、すべての親、友達、大家さん、
そして自分と巡り合った多くの人たちだと思います。
私も私と巡り合う人、一人一人を大切にしていきたいです。
413ページからの最後は
何度読んでも胸がいっぱいになり、涙が滲んできます。
いろいろな優子ちゃんの人生を読んできて、
今までの優子ちゃんの心の中を知っているからこそ感動します。
大事に繋がれてきたバトン。優子ちゃんの未来へのバトン。
優しくて、そして、芯が強い優子ちゃんのこれからの人生も応援しています!

今後も瀬尾まいこさんの新しい物語を期待しています。
最後まで読んでくださり有難うございました!
瀬尾まいこさんは
2001年に『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞後も
数々の賞を受賞し、また映像化作品も多くあります。
私が瀬尾まいこさんと出会った作品は「優しい音楽」です。
「戸村飯店 青春100連発」
「傑作はまだ」
「夜明けのすべて」
「君が夏を走らせる」など、私も大好きな作品が多いです。
●ご一緒に読書を楽しんでみませんか?
「そして、バトンは渡された」は文藝春秋より2018年に出版されました。
2019年には本屋大賞を受賞。
そして、2021年に映画化されてます。
主人公の優子ちゃんを永野芽郁さんが演じ、
他、石原さとみさん、田中圭さんなどが出演されています。
沢山の人に愛されてきた作品。
私も大好きな作品です!
●映画を家でゆっくりと見るのも良いかもです♪